小平市立小平第二中学校 自閉症・情緒障がい特別支援学級「S組」を見学

7月28日、今年度始まったばかりの学級の状況の報告と教室の見学に出席しました。
学級名称は、通常学級同様アルファベットとすることを前提に全校生徒を対象としたアンケートでSupport(支援する)のSで「S組」に決定したそうです。

初年度の生徒は、1年生3名、2年生2名、3年生2名の合計7名。
教職員は、担任が2名と非常勤講師が1名、各教科担当の時間講師が6名、学習補助員が2名、学生ボランティア1名の体制です。
新設ということで、生徒数は少ないのですが、スタートしたということで見学希望者が増えているとのことです。

 

教室には、音などの刺激を低減させるために黒板ではなくホワイトボードを使用したり、安全性を配慮して窓に開放制限装置を設置。壁やスペースを固定せず、可動式のパーテーションやアコーディオンスクリーンを活用して柔軟に対応できるようになっています。教室以外にクールダウンなどができる個別指導室が2部屋あります。この部屋もパーテーション等で囲んで一人になれるようになっているなど柔軟に活用できるようになっています。廊下には、多摩産材を使ったベンチが設置されていて、登校した際「今日はどう過ごすか」考えるワンクッション置く場になっているそうです。

多摩産材のベンチのある廊下

授業には、必ず時間講師や学習補助員、学生ボランティアなど2人が教室に配置され、教室にいるのが難しくなった子どもがいた場合には、担任等が対応できるようにするなど、きめ細やかな配慮がされています。欠席した場合は、電話をするかグーグルミートというアプリを使い必ず連絡を取るようにしているとのことです。

校長先生からは、「これから生徒が増えていけば、それに合わせた運営をしていく必要があるので、その時の状況に合わせ、子どもたちにとってどのようにしていくのがよいのか考えながら進めていくことになります。10年ぐらいを目安にと考えています」とおっしゃっていました。子どもたちが通いたいと思える学級づくりを進めていただけたらと思います。

すべての子どもたちにとって、様々な学びの場も必要ですが、同じ場所で学ぶためには、一人ひとりの状況に合わせた支援が求められます。生活者ネットワークは、適切な配慮をおこなうほか作業療法士の全校配置を進めるなど、多様な学びを保障するための具体的な政策提案をしていきます。