小平市非核平和学習事業~語り継ぐことの大切さを実感

被爆体験伝承者野田信枝さんと
8月16日
小平市は、非核平和都市宣言をして20周年、今年は戦後80年となりました。
本日は、毎年行っている「小・中学生広島平和学習」に参加した子どもたちの発表と被爆体験の伝承を行っている西東京市に在住で広島市出身の野田信枝さんのお話を伺いました。
継承していくことでつなぐ平和活動
野田さんは、被爆された方の高齢化や亡くなっていくことで体験の継承が難しくなる中、交流のあった末岡昇さんの体験を引き継ぎ伝承活動を行っています。
末岡さんは、爆心地から少し離れたところ爆発を目の当たりにした後、入市したことで被爆しました。当時は小学2年生の7歳で、爆心地に近いところに住む祖父母たちの安否確認に両親と市内に行ったことで多くの被害を目にしました。
野田さんは、末岡さんから聞いた話を、丁寧に淡々とお話ししてくださいました。末岡さん自身も直接の被爆者ではないことで原爆被害について語り継ぐことへ躊躇もあったけれど、被爆者の國重昌弘さんから外からの被ばくについての継承も必要と背中を押されピースボランティアとして活動。何度もがんに侵されながらの活動してきたそうです。その強い思いを野田さんが引き継ぎ伝承活動することは大変貴重であり必要な活動だと思いました。
末岡さんは3年前に亡くなるまで活動を続け、高校生とともに描く原爆の絵を5枚残し、世界中の人に正しく事実を知ってほしいと言っていたそうです。
知ること・つなぐこと・平和を願うこと
野田さんの講演の後には、平和学習で広島に訪問したた小・中学生の感想も聞くことができました。記念資料館で展示されていた血のついた小さい子どもの衣服や熱線で変形したお弁当箱、自分と同じくらいの子どもが着ていた穴の開いた衣服をみて、自分事として考えられただけでなく、今のあたり前の毎日が当たり前でなくなるということが起きることがわかった。被害を知ること、伝えること、平和を願うこと、話し合いによる解決、違いを認め合うことなど平和な世の中が続くために自分たちができることについて、子どもの頃からの平和学習が必要だと、子ども自身からの言葉が聞けました。
原爆体験や戦争の体験を語り継ぐことで、平和の大切さを学ぶことが重要であると再認識することができました。