厚生委員会の行政視察報告(10月25日~27日) 2日目 未来から描くまちの姿~フューチャーデザイン

―岩手県矢巾町(やはばちょう)の「産学官連携のメディカルフィットネスジム」

岩手県の健康課題として、脳卒中の死亡率が男女ともワースト3以内、一日当たりの歩行数も全国平均を大きく下回っており、その中でも矢巾町の健康事情は、2019年に医療受診者が県内ワースト1となり、運動だけでなく総合的な生活改善が必要と考えたことからこの取り組みが始まりました。

2060年のまちの姿を見据え健康のまちづくりを考える、バックキャスティングという手法で、健康増進の強化のためメディカルフィットネス・ウェルベース矢巾を発信基地として産学官連携(自治体、岩手医科大学、調剤薬局、医療器具や栄養管理事業、フィットネスマシーンの提供やセミナー開催事業、運動プログラムの作成や施設管理事業)による事業が2020年4月にスタートしました。

体力に合わせ、全身をバランスよくトレーニングできるマシーン

 

健康づくりから人のつながりへ

現在約850名が本事業に参加しており、自分の運動量が記録できるバンドと歩数計で「はかる」「わかる」「きづく」「かわる」で自身の健康を可視化。自分に合ったトレーニングプログラムや栄養の取り方、通院しながらジムに通う人は、薬やサプリメントの取り方などのサポートを受けながら、介護予防、疾病予防を目的に取り組んでいます。
健康面だけでなく、今まで外出しなかった人が、ジムに通うことで、服装に気を遣うようになり、おしゃれになったり、知り合った同士が意気投合して新たな活動につながるなど、健康面以外の相乗効果も生まれているそうです。

ありたい未来を見据えて、健康施策を策定するという考え方は、大変参考になりました。
小平市でも、介護・疾病予防にしっかり取り組み、健康で長生きするための施策をすすめていくよう、これからも提案していきます。